「退院後の介護」 まずやるべき6つのこと
2017年12月01日
「退院後の介護」 まずやるべき6つのこと 目次
STEP1 本人の希望をしっかり聞く
まず、一番大切なのは実現するしないに関わらず「本人の希望」をしっかりと聞くことです。ポイントは以下の4つです。
1.自宅で過ごしたいか
2.1人でゆっくり過ごしたいか
3.人とコミュニケーションを取りながら過ごしたいか
4.1~3をバランスよく組み合わせたいか
この希望をベースに予算や介護者(ご家族等)への負担を考えながら、適切な介護サービスを考えていきましょう。
STEP2 介護サービスそれぞれの特徴を知る
介護サービスは大きく2つに分類することができます。それは「在宅型」であるか「入居型」であるかです。
そして、どちらも食事・入浴・排泄、おむつ交換や服薬管理、適度な運動など、不安な日常行為を介助・介護することを基本としています。
入居型はすべて施設に任せることが可能で安心ですが、金銭的な負担も大きくなります。
在宅型の介護サービス
在宅型サービスの場合は様々なサービスがあります。サービスを組み合わせることも可能です。
- 宿泊:小規模多機能型居宅介護
退院後に集中介護が必要な場合や、ご家族が旅行や冠婚葬祭、休養などで在宅介護が困難な場合、短期的に利用できる介護サービスです。(小規模多機能の宿泊日数は制限なし)
- 訪問:訪問介護(ホームヘルプサービス)、小規模多機能型居宅介護
ホームヘルパーがご自宅に伺って、介助・介護をします。事業所によっては24時間対応も可能です。
- 通い:通所介護(デイサービス)、小規模多機能型居宅介護
自宅から通うタイプの介護サービスです。一般的には9:00~18:00の間で次の利用時間区分があります。3時間以上5時間未満 / 5時間以上7時間未満 / 7時間以上9時間未満
入居型の介護サービス
生活の拠点を自宅から施設に切り替えます。在宅型サービスと同じく日常生活で不安な部分は介助・介護が受けられます。もちろん24時間365日対応なので安心です。
- 老人ホーム
要支援・要介護認定を受けていない方でも利用できるのが特徴です。
- グループホーム
認知症の方専用の施設です。
STEP3 生活スケジュールを書き出してみる
※ここからは在宅型サービスを選択した方に限ります。
なるべく本人の希望に沿った形のスケジュールを書き出してみましょう。まずはやってみてわかることもあるのでこの時点で100%のスケジュールはいりません。
STEP4 概算費用を出してみる
STEP3のスケジュールでどのくらい費用が掛かるか算出してみます。
計算は以下のサイトが便利です。
おやろぐリンク
こちらの概算費用はあくまで参考程度にしてください。また、食事やおむつ代などは別途かかります。
STEP5 自分たち(介護者)の負担が
どのくらいになるのか考える
STEP4の概算が出たら、そこから現実的に毎月支払える金額、介護者となる方がどこまでサポートできるかを話し合い、生活スケジュールを修正します。 ここでポイントとなるのが、介護者に無理のないスケジュールです。本人の希望はなるべく叶えてあげたいものですが、介護者の負担がかかりすぎて、仕事や家庭、体調に影響が出てはいけません。兄弟や親戚、友人や近隣の方やボランティアなど、頼れる人にはなるべく頼りながら、無理のないスケジュールを立てるように心がけましょう。
STEP6 居宅介護支援事業所(ケアマネージャー)に相談する
STEP5まで終わったら、近隣の居宅介護支援事業所(ケアマネージャー)に連絡をして、STEP3の生活スケジュールを基にケアプランを作成してもらいます。実は生活スケジュールの作成は必ずしも必須ではありません。ただし、ケアマネージャーに任せきりになると、ご家族や本人の希望に沿ったケアプランが出てくるとは限りません。
また、ケアマネージャーと馬が合わなければ他の居宅介護支援事業所もあたってみることもお勧めします。
お勧めのサービス
在宅型サービスを選ばれた方であれば、訪問(平日)+宿泊(週末)の組み合わせが負担が少なくお勧めです。介護サービスでいうと「小規模多機能型居宅介護」が定額でいろいろな在宅型サービスの組み合わせを1事業所でまとめて行うことができます。